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オンデマンド印刷について
シンです。あと10日もするとゴールデン・ウィークに入ります。みなさん色々と連休の過ごし方の計画を立てられているのではないでしょうか。私はといえば、残念ながら今年もどこに出かけるでもなく、モノがあふれて収拾がつかなくなっている部屋の片づけで終わりそうです。
さて、最近のブログの記事では、新年度になって新しい仕事を始めたとか、3月の繁忙期を振り返ってという記事が続いていますが、私はというと、特に仕事の内容に変化があるわけでもなく、また繁忙期が終わってほっとする間もなく、次から次へと新たな仕事が来るので、繁忙期を振り返る余裕すらない状態です。
特に、4月の第3週はオンデマンドの大量出力があり、これにつきっきりで、ちょうど昨年の暮れに年賀状の宛名印字に追われていたのと同じような忙しさでした。そのため、このブログの記事もまた締め切りぎりぎり(厳密に言えば今回は締め切りを守れなかった)になってしまいました。
こういう時に限って、今自分がしている仕事のことを記事にしてしまう安易さをお許しください。そういうわけで、今回はオンデマンド出力のお話です。もしかすると、過去の記事と内容が重複する部分もあるかもしれませんが、その辺はおさらいということでご存じの方は読みとばしていただくということでご勘弁を。
オンデマンド印刷とは
オンデマンドとは英語の”on demand”からきていて、文字通り「要求に応じて」印刷するというのがオンデマンド印刷です。すなわち、必要なときに必要な量だけ印刷物を提供するということです。これは主としてコストの都合で、あらかじめ先で使う量も見越して、今すぐには使わない分もまとめて印刷物を作る通常の印刷とは根本的に異なるところです。
オンデマンド印刷の特徴
通常の印刷では小部数作るよりもまとめて作った方がコストが安くなりますが、オンデマンド印刷の場合は逆に部数が多くなればなるほど、印刷コストは高くつくというのも大きな違いでしょう。これはオンデマンド印刷では基本的に、一部あたりの制作コストが固定となっているためです。
従って、弊社でもオンデマンド印刷で印刷する部数は、通常はページものでは100部以下、多くても200部程度、ペラもの(チラシなど一枚の印刷物)などは2丁(A3用紙にA4を2枚つけて印刷する場合など)で500部程度というのが相場です。
オンデマンド印刷の種類
最近ではインクジェットによるオンデマンド印刷機も色々出てきているようですが、スピードとコストの問題等で、まだあまり広く普及しているとは言えないようです。したがってレーザープリンタ方式がまだまだ中心でしょう。この方式は分かりやすく言えば、一般的な事務機器として使用されるコピー機と同じとお考えください。
次に、色の観点から大きく分けると、モノクロかカラーかということになります。弊社の場合、カラー複合機、モノクロ複合機が各1台あります。
カラー複合機の方が年式が新しく、特に塗工紙(コート紙とも)や厚紙など様々な用紙に対応しているのが特徴で、年賀状のオンデマンド印刷でも毎年活躍しています。
一方のモノクロ複合機は、年式がカラー機よりも古いので、用紙は普通紙のみの対応、紙の厚みも厚いものでは定着が悪いという欠点はありますが、何よりもスピードがカラー複合機に比べて圧倒的に早いのが特徴です。ものにもよりますが、大体カラー複合機よりも1.5倍から2倍くらい高速です。
オンデマンドによる大量印刷に伴う問題
冒頭の方でもふれましたが、オンデマンド印刷は通常は小ロット向けの印刷手段です。しかし、部数が100部程度のページものであっても、ページ数が1、000ページを超えるようなものとなると、高速なオンデマンド機であっても非常に時間のかかる仕事になります。
今回、私が担当した仕事で、ページが1300ページの114部という出力がありましたが、通常のオンデマンド出力ではあまり問題にならないようなことが問題になりました。
まず第一に出力時間です。これはページがページなので当然と言えばそれまでですが、何しろ、総出力時間が30時間と、朝から晩まで休みなく出力したとして、一日10時間出力してもほぼ3日かかる計算です。
次に使用する紙の膨大さです。今回使用した用紙は一般的なコピー機でも使用されるA4判のPPC用紙です。しかし、使用する紙の量の総枚数は計算すると1300ページ×114部÷2(両面なので使用する紙の枚数は半分です)=74100枚!! 500枚包装のPPC用紙が148包み、500枚包装が5個入りの箱で約30箱使用する計算になります。モノクロ複合機の大容量トレーはこの用紙を一度に約2、000枚積むことが出来ますが、それにしても用紙補給回数は37回と非常に多くなります。
第2にコピー用紙の使用に伴って発生する大量の廃棄物の問題。コピー用紙の入っている段ボール箱はリサイクル可能なのでよいとしても、コピー用紙を包装してある紙は、内側にビニールのコーティングがしてあるので、そのままではリサイクルできません。従って一般ゴミとして廃棄するしかないのですが、そのゴミの膨大なこと。大きなゴミ袋がこれだけですぐに満杯になってしまいます。この包装紙も、何とかリサイクルできる材質に代えてもらうと、出るゴミも減ってよいのですが。
第3にモノクロ複合機の連続運転に伴う、発熱の問題。ご存じの通り、レーザープリンタ方式では原理上、通常の印刷のインク代わりのトナーと呼ばれる微細な粉に熱を加えて紙に定着させるという機構上、熱が発生することは避けられません。特に、今回のように1日10時間連続出力ということになると、出る熱は相当なものになり、機械の設置された部屋には熱がこもって非常に暑くなります。最初のうちは窓を空けてしのいでいましたが、天気が悪い日は窓も空けられないので、まだ時期的には早いのですが、空調で強制冷却するほかありませんでした。
終わりに
この記事を書いている現時点では、この大容量出力もほぼ終わり、ちょっと一息といったところですが、何やら同じような仕事、というか今回のものの倍くらいの部数のオンデマンドの仕事があるという話がきていて、ちょっと憂鬱です。できればこれは通常の印刷にしてほしいのですが…。では、今回はこの辺で。
素敵な印刷物セレクション -ピンク大好き!-
お元気ですか?NATSUです!
繁忙期のためにイラスト作成の余裕がなく
今月のイラストアップ記事はよんさんにお願いしました(^_^;)
今回はこの時期の更新です。
どうぞお付き合いください!
前にお話ししましたが
私は街に出てビビッときた印刷物があれば
持ち帰るようにしています(´∀`)
色々集まってきましたし
せっかくなので少しずつ紹介していこうかと
思った次第です!
今回のテーマは「ピンク大好き!」です!
私は派手なピンクが好きで
印刷物に使われていると思わず手に取ってしまいます(゚∀゚)
例えば最近手に取ってしまったものはこちら

演劇公演の二つ折りのパンフレット。
黒×ピンクは私の大好きな組み合わせです♪
派手色のよい所は、やはり目を引くところ。
遠くからでも目立ちますので
私のようなピンク好きはすぐ手に取ってしまうのです!
制作者の思うつぼでしょうか(笑)
ちなみにこちらのパンフレットは二つ折りと紹介しましたが
折りの位置が少しずらされています。

人類の進化図のイラストは
パンフレットの内側に刷ってあるのですが
折り位置をずらすことで折った後も見えるようになっています。
さりげない工夫ですがアイディアが光っていますよね。
さて、次は3年ぐらい前のもので
こちらもピンクが主役でしょうか。

緑と蛍光ピンクのコントラストが目を引きます。
美術館のチラシなのですが
一体なんのチラシなんだろうと手に取ってしまいますよね。
裏面は蛍光ピンクの一色刷り!

私の好きなパターンです(笑)
そして最後はピンクが主役というよりも
蛍光色を使いまくりの
派手派手しくて、これまた私好みのチラシです!


先ほどから蛍光色をピックアップしていますが
蛍光色はカラーの印刷物の定番であるCMYKでは表現できません。
(CMYKの説明に関してはよっさんの記事をご参考に!)
☆「色はいろいろありまして・・・~RGBとCMYKの話~」
☆「よっさん的「目から鱗」なこと」
蛍光色は特色という特別なインクを使っています。
この特別なインクはCMYKで表現できないものが用意されており
このチラシはそのインクを4色も使っています。
(銀色と蛍光ピンク・イエロー・グリーン系ですね)
CMYKは特に鮮やかなピンクやオレンジ系などが表現し辛いです。
鮮やかな色にこだわりのある作品には
このように特色を使用します。
そのかわり少しコストもかかりますけどね(゚∀゚)
このチラシは、その特色を4色も使って
手間もコストもかけている手の込んだチラシなのです!
これは手に取らずにはいられないですよ…。
…とまぁ私の好き勝手に紹介させてもらいましたが
今回はこの辺にしておきたいと思います。
次回もまた気になったものを紹介していきますね(゚∀゚)
いや~蛍光色って素敵だ☆
印刷のおさらい ~最終回~
どうも、よっさんです。
「印刷屋さんのオシゴト」を簡単にご紹介!と始めた本テーマも
今回で最終回となりました。
前回は「原稿」が「印刷物」になるまでの
工程・第一幕としてお届けしましたが、今回はさしずめ第二幕。
編集の終わった印刷用データが紙の上に再現(印刷)され、
製品として形になるお話です。
「原稿」が出来上がりイメージどおりに編集組版されたデータになれば、
いよいよ印刷開始です!
印刷機で紙に印刷をするには、
まず印刷機に組み込む“刷版(さっぱん)”という板を
準備しなければなりません。
これは、第1回目にも例としてあげた「木版画づくり」で言えば
製品として形になるお話です。
一昔前まで、刷版の作成は全て手作業で行われていました。
しかしコンピュータ化が進んだ現在では、
編集組版されたデータから直接刷版を出力することができる
CTP(Computer To Plate)システムによって、
より精度の高い刷版を
早く、かつ低コストで作成することができるようになりました。
刷版の準備が整い、印刷機に組み込めば
いよいよ印刷開始です。
印刷機には、名刺専用の小型印刷機から
大量部数の新聞を一気に刷り上げる大型輪転機まで、
種類も大きさもさまざまです。
印刷会社は、それぞれの得意分野に応じた印刷機を備えています。
紙にただインキがのっていれば「印刷」ではありません。
インキと水の加減、インキ濃度の調整、表裏の精度などを
常に最適な状態にしなければなりません。
この微調整が印刷物の良し悪しを左右するのです。
細心の注意を払って印刷された紙は、
いよいよ製品に姿を変える製本加工の工程に入ります。
1冊の本を作るには、さまざまな加工方法が組み合わされています。
本の中身は、複数ページが印刷された大きな紙を
折ったり1ページ毎に切り分けたりして、ページが続くように並べます。
一方の表紙は、仕様に応じて
ビニールコーティング加工や折り返し加工を別に行うことがあります。
こうして別々に準備された本の中身と表紙は、
最終的に背をのりで固めたり針金で止めるなどの方法で固定され、
最後に仕上がりサイズに断裁されます。
本以外のものでも、
折ったり、型抜きをしたり、ミシン目を入れたり、穴を開けたり…
と挙げればきりがないほどいろいろな加工方法があります。
それらの加工を経て、
印刷された1枚の紙は
みなさんが必要とする「製品」へと姿を変えるのです。
駆け足でご紹介してきた「印刷屋のオシゴト」。
これまで印刷業とは縁のなかったあなたにも
何となくその実像が見えてきたでしょうか?
もちろん、この作業手順は絶対的なものではなく
製品の仕様などに応じて柔軟に対応していますので、
何か印刷物を作ってみたいな、と思ったら
ニシキプリントへお気軽にご相談ください!
★あわせて見るとさらによくわかる!!
ニシキプリント 本ができるまで-デジタルワークフロー-
ニシキプリントバーチャル工場見学
印刷のおさらい ~その2~
どうも、よっさんです。
前回の記事で「印刷屋さんのオシゴト」が
なんとな~く見えてきましたか?
今回は、お客様の手元から離れた「原稿」が
「印刷物」になるまでの第一幕と称し、
順を追って見ていきたいと思います。
ここで、
身の回りにある書籍や雑誌、チラシなどにご注目。
それらを構成している素材は、大きく分けて
文字 写真 イラスト
の3つの要素に分けられると思います。
これらを専用の編集組版ソフトでデザイン・レイアウトします。
編集組版ソフトを使った作業はパソコンで行うので、
まずは各素材をデジタルデータにしなければなりません。
例えば、手書きの文字原稿を入力したり、
プリント写真やイラストなどは
スキャナーで取り込んだりトレース(書き起こし)作業などを行います。
一方、データで原稿を受け取った場合でも、
デジタル化された文字がきちんと再現されているか、
写真の解像度や色が印刷用に構成されているかを確認します。
場合によっては少し手を加え、
印刷用に適したデータに作り変えることもあります。
素材の準備ができたら、
いよいよ編集組版ソフトでの作業を開始します。
お客様の要望を汲み取り、全体のバランスを考えながら
印刷データを作成します。
一昔前のシステムでは
文字処理と写真や色の処理は別作業で、
制作途中に全体の仕上がりイメージをつかむのは困難でした。
しかし最近では、DTP(DeskTop Publishing)システムの普及で、
画面上で仕上がりイメージを確認しながら作業できるようになりました。
「よし!データもできたし、次は印刷だ!」
…っとその前に!
作成したものが本当にお客様の要望に沿っているか、
誤字脱字は無いか、用字用語が統一されているか…など
私達はもちろん、印刷前にお客様にもチェックをお願いする場合があります。
この作業を“校正”と言います。
印刷データは1つであっても、それをもとに大量に印刷すれば
ほんの小さなミスから大きな損失を招くこともあります。
最後まで気を抜かず、しっかり確認しなければなりません。
そして、確認作業を終え完成したデータは、
いよいよ印刷機に組み込むための“板”=「版」を作る工程へと
運ばれていくのです。
さてさて、お客様の原稿は印刷用データに編集され、
さらに「版」へとかたちを変える時が迫ってきました。
この続きも一気にお話ししたいのですが、
とても今回だけでは語り尽くせそうにありませんので、
また次回ゆっくりと…。どうぞお楽しみに!
印刷のおさらい ~その1~
どうも、最近マメにアップしているよっさんです。
えっ、何か読んだことがあるものばかり、ですって?!
じ、実は、
メルマガ担当当時の記事を編集し直しているのでした…(汗)
ちゃんと“印刷業の今”に即した内容で
珠玉の記事たちを蘇らせているので、どうぞおつきあいの程を。
もうすぐ新年度。
異動で、あるいは新社会人として、
初めて印刷物発注業務に携わることになる…かも?!
そんなあなたに、3回に分けて
「印刷屋さんのオシゴト」を一からご紹介していきます。
これであなたも印刷の仕組みがわかる!(…かもしれない)
「印刷」というと、よくコピーの延長程度に思われがちですが、
原理は全く異なります。
コピー機でコピーをするには、
まずコピー機内部にある感光板に強い光を当て
静電気の変化を発生させます。
すると、静電気は光を反射しない原稿の黒い部分にのみ残り、
トナー(炭素とプラスチックの微粒子でできた粉)をふりかけると
この部分に集まります。
この状態で熱を加え、トナーの中にあるプラスチックを溶かして
コピー紙に焼き付けます。
これがコピーの仕組みです。
ということで、コピーの原理は
光 静電気 熱
がキーワードになります。
一方の印刷は、
元になる版にインキをつけ、紙などに圧力をかけて転写し
同じ情報を大量に複製する技術のことを言い、
版 インキ 紙(写しとるもの) 圧力
が印刷の四大要素になります。
この要素の種類をいろいろ組み合わせることによって、
世の中にあふれる多種多様な印刷物をつくりあげているのです。
印刷の原理を例えるならば、
小学校の授業で経験したであろう「木版画」を思い出してください。
その時、以下の手順で作ったのではないでしょうか。
・印刷したい絵や文字を木の板に写しとり、版を彫る
・彫った版の上にインキを塗る
・インキを塗った版に紙をのせる
・バレンでこすり圧力をかける
現在では、木の板に手で彫っていた「版」は
パソコン上で編集組版され、
そのまま印刷機にかける版(=刷版さっぱん)として出力されます。
また、版にインキを塗ったり紙をのせたり圧力をかける作業は、
すべて印刷機の中で行われるようになりました。
このように印刷の技術が進歩し、
作業が手から機械に変わっても
写しとるものが紙以外であっても
この基本要素は変わることはないのです。
印刷の基本概念がわかったところで、
では私たち印刷会社が
実際にどのようにして「版」を作っているのか、
そしてその「版」を使ってどのように印刷物を生み出しているのか、
次回以降でご紹介します。
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